酢酸トコフェロールは血行促進・抗酸化作用がある成分で、女性育毛剤・化粧品・医薬品など幅広く使用されています。
実際のところ、毛髪に対しては具体的にどんな影響を与えるのでしょうか?
今回は、酢酸トコフェロールの育毛効果について詳しく解説したいと思います!
酢酸トコフェロールとは?
酢酸トコフェロールはビタミンE誘導体の一種です。配合成分の欄には「トコフェロール酢酸エステル」と表示されることも。
通称“若返りビタミン”ともよばれ、
- 血液循環を高め、新陳代謝をUPさせる
- 身体をサビさせる“活性酸素”から細胞を守る
など若々しい身体を目指すための効果が期待できます。
すぐれた抗酸化作用や水に溶けやすい性質をもつことから、女性育毛剤・化粧品ベビーオイルなど幅広く使われている成分です。
ビタミンE誘導体とは?
ビタミンEは水に溶けにくい「脂溶性ビタミン」
結合状態が不安定でそのままでは水に溶けにくいという性質をもっており、育毛剤や化粧品にも配合しにくいという欠点があります。
さらにビタミンEは酸化しやすく肌への浸透力も低いため、育毛成分として配合された場合そのままでは十分な効果を発揮できません。
ビタミンE誘導体はそういったビタミンEの欠点を解消するため、ビタミンEを水に溶けやすく化合した物質。
水に溶けにくく結合状態も安定しているので、ビタミンE本来の力を損なわずに化粧品や女性育毛剤などさまざまな用途での活用が可能です。
さらにビタミンE誘導体は「皮膚の中でビタミンEに変化する」という性質ももつため成分が酸化する心配もありません。
トコフェロールとは?
トコフェロールとはビタミンEのこと。化学名が「トコフェロール」です。
ビタミンEは「トコフェロール」と「トコトリエール」という2つの成分に分類され、さらに「α・β・γ・δ」の4種類に区別されています。
分類されたものはα-トコフェロール、γトコトリエノールなどと表示。合わせて8種類のビタミンEがあります。
酢酸について
天然のトコフェロールに「酢酸」を加え、作用を安定させたものが「酢酸トコフェロール」です。
酢酸とは酢に含まれる“酸っぱさ”のもとになる成分のこと。
無色透明でツーンとした匂いが特徴で、合成繊維や医薬品・食用調味料などさまざまな用途で使われています。
女性の頭皮ダメージの主な原因
健康な髪のためには、毛の土台となる地肌がよい状態であることが条件!
そのためには、頭皮環境を改善し毛根へ酸素・栄養を十分に行き届ける必要があります。
しかし酸素や栄養を運ぶ、血の巡りは加齢をともに悪くなる傾向にあります。さらに、皮膚の新陳代謝も衰えるため頭皮環境も悪化しがちです。
不規則な生活習慣により増加した活性酸素のダメージも加わり髪にとってどんどん悪い状況へ近づいてしまいます……。
代表的な女性の頭皮にダメージを与える原因についてまとめてみました。
血行不良
髪は毛根にある「毛母細胞が分裂する」ことで生まれて成長します。
細胞分裂のエネルギーとなるのが血液とともに運ばれる「酸素と栄養」
毛母細胞はからだの中でもとくに活発な細胞なので、エネルギー源となる成分がたくさん必要です。
しかし加齢によるコラーゲン・タンパク質の減少で血管の週軟性が失われると、血管が固くなり血液の流れが悪くなります。十分な栄養が届かず毛根は栄養不足に。
髪の成長や発毛を維持できず、薄毛をまねきます。
代謝の衰え
地肌は古い角質が剥がれ落ち、あたらしく生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り替えしています。ターンオーバーの期間は平均で2~4週間ほどです。
ターンオーバーは遅くても早くてもいけませんが、年を重ねるとこのサイクルも遅くなっていく傾向に。頭皮ニキビやフケの増加へとつながります。
頭皮トラブルが深刻化すると抜け毛の増加や薄毛につながるため、早めの対策が必要です。
活性酸素によるダメージ
活性酸素は偏った食事・ストレス・運動不足などといった「生活習慣の乱れ」で増加します。
活性酸素の影響で細胞のサビ(老化)が進むと、細胞本来の力を発揮できません。毛母細胞の働きも弱まり髪が生えづらい状態に。
若いから、まだ薄毛の兆候がでていないからといって油断は禁物です。
手入れを怠っているといつのまにか抜け毛が増えていた……なんてことになる可能性も!
酢酸トコフェロールの育毛効果
酢酸トコフェロールは育毛をサポートする成分!
酢酸トコフェロールの代表的な作用は頭皮の「抗酸化作用」と「血液促進」です。
かゆみや湿疹などの頭皮トラブルを未然に防ぐことによって、抜け毛や薄毛を予防。
スムーズな酸素・栄養の供給で毛母細胞の分裂を活性化させ、育毛をサポートします。
その他、不規則な生活により増えてしまった活性酸素除去し、細胞のサビを防ぐ効果もあります。
酢酸トコフェロール自体に育毛効果があるわけではありませんが、頭皮を良好に保つことにより他の成分が働きやすい状況をつくることは可能です。
酢酸トコフェロールの働きによって、育毛の“下地”を整えることで毛が“生えやすい環境”へと導きます。
酢酸トコフェロールの副作用について
酢酸トコフェロールの摂取量は、一日150mlが目安。
体内蓄積・貯蔵される性質があるため、摂取の上限が定められています。
とはいえ、普通に育毛剤を利用する分にはまず問題ありません。サプリメントや医薬品などで大量に摂取しなければ大丈夫です。
副作用として便秘・胃の不快感・下痢・発疹などの症状がでる可能性があります。サプリメントなどで酢酸トコフェロールを摂取する際は用法・用量をきちんと守りましょう。
ただ上記は、あくまで口から摂取した場合のみに考えられる副作用です。
育毛剤は頭皮に塗布するものなので、副作用の心配はありません。
女性育毛剤を選ぶときは、他の配合成分にも注目!
女性の肌は生理や出産・季節の変わり目などでも調子が変わります。
とくに頭皮に直接つける育毛剤の成分は、やさしさにこだわりたいところですよね。
酢酸トコフェロール自体は肌への刺激が少ない成分なので、敏感肌のひとでも安心です。
しかし、育毛剤に含まれる他の配合成分が刺激の強いものでは意味がありません。
酢酸トコフェロール以外の成分によりダメージを受け、かえって頭皮の状態を悪くしてしまう可能性もあります。
せっかくの育毛ケアをムダにしないためにも、女性育毛剤の成分は肌に刺激が少なく副作用の心配がないものをしっかり吟味しましょう。
また女性の薄毛は、血行不良・代謝の衰え以外にも「ホルモンバランスの崩れ」や「頭皮の乾燥」などが影響します。
保湿剤やホルモン様作用成分(女性ホルモンに似た働きをする)などが入ったものを選ぶと女性の薄毛へ幅広く、かつ的確にアプローチできますよ!
育毛剤を選ぶ際は、ぜひ他の配合成分にも注目してみてください。
その他の配合成分
「センブリエキス」
保湿・血行促進作用・頭皮ダメージを与える原因を抑える
「グリチルリチン酸ジカリウム」
甘草から抽出したエキス。抗炎症、抗菌作用がありフケ・かゆみの防ぐ作用をもつ
「ヒオウギ抽出液」
女性ホルモンに似た働きをする「イソフラボン誘導体」を含む
その他、56種類の頭皮ケア成分が入っています。
酢酸トコフェロール配合の女性育毛剤
酢酸トコフェロールを配合している女性用育毛剤はいくつかありますが、特におすすめなのがベルタヘアローションとミューノアージュです。
ベルタヘアローションは天然エキスを主成分とした育毛剤。酢酸トコフェロールと併せて使用したい成分もいくつか配合されています。
ミューノアージュは2剤式の頭皮美容液と育毛剤のセットで、40代以上の女性からたくさんの支持を集めています。
肌にやさしいので安心!
グリチル酸ジカリウムがいくら肌にやさしくても、他の成分に副作用の心配があったら意味がありませんよね。
その点、ベルタヘアローションは天然エキスが主成分で副作用リスクがとても少ない育毛剤です。
敏感肌はもちろん、妊娠・授乳中も使えるので産後の脱毛に悩む方も安心して使えます。
ベルタヘアローションの詳細は、下記の記事で実際に使ったレビューも詳しくご紹介していますので是非チェックしてみてください。
>>20代・30代の女性にベルタヘアローションを一番おすすめする5つの理由
また、ミューノアージュは女性用育毛剤では数少ない「アルコール完全フリー」の育毛剤。
特に頭皮が敏感な方にはミューノアージュがおススメです!
>>40代以上の女性にミューノアージュ育毛剤をおすすめする3つの理由
まとめ
酢酸トコフェロールの効果をまとめると、まず毛髪への作用は以下の3つ。
・血行を高めて毛根へ栄養を届ける
・頭皮の新陳代謝を高めフケ・かゆみなどのトラブルを防止する
・肌の衰へつながる活性酸素を除去し、頭皮のハリを保つ
直接育毛を促すわけではありませんが、育毛の土台をつくる縁の下の力持ち!
とくに「肌に負荷を与えずケアしたい」「薄毛を予防したい」という方におすすめです!
おすすめの女性用育毛剤はどれ?
私が実際に試した5本の女性用育毛剤の特徴やおすすめポイント、使用感などをまとめた記事を書きましたので、女性用育毛剤を試してみたい方はまずこの記事をチェックしてください!