頭皮のコリは長時間のデスクワークやストレスなど、さまざまな要因で筋肉が緊張し血行が悪くなることで起こります。
血行不良で頭皮の硬くなると、髪が育ちにくい状態に。
放置しておくと抜け毛のもとになる可能性もあり、早めの対処が必要です。
コリの原因は生活習慣が影響していることが多く、普段の心がけ次第で改善が可能です!
今回は、頭皮のコリによる抜け毛の対処法を紹介します。
頭皮の“コリ”とは?
“コリ”はなんらかの要因で筋肉に緊張状態が続き、血行が悪くなることで発生。
血行不良により生じた乳酸(疲労物質)により痛みが発生し、痛みでさらに筋肉が固くなる……という悪循環により起こります。
筋肉が緊張する原因は、スマホや長時間のデスクワークなどさまざま。肩や首・背中だけでなく、頭皮も固くなる可能性があります。
頭皮はコリが発生しやすい場所
血液は筋肉が動くことで各器官へと移動します。
頭頂部に筋肉はありませんが、前頭部・後頭部の筋肉とつながっています。
そのため、この2つの筋肉が萎縮しているとまったく動きません。血行不良により頭頂部の分け目が目立つようになるのはそのためです。
また、血液を運ぶ毛細血管は末端に行くにしたがって細くなります。
とくに頭頂部周辺には太い動脈がないため、頭部におくられる血液量も少なくなります。
心臓より上に位置する頭皮は重力の影響で血液が届きにくいということもあり、からだの血巡りが悪いとすぐに血行が悪くなってしまうのです。
栄養不足が髪のパサつき・抜け毛へとつながる
髪の毛は毛根に存在する毛母細胞に栄養が送られ、分裂・角化することでつくられます。
そして毛母細胞へ栄養を送り届ける、宅急便のような役割をするのが血液です。
血の巡りがわるいと髪に必要な栄養が不足し髪の質が低下。
パサつきや切れ毛が起き、若々しくキレイな髪が保てなくなります。
毛母細胞の活力低下が原因で抜け毛や薄毛にいたることも……。
また、白髪の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、血行不良によるメラノサイト細胞の代謝低下でおこるともいわれています。
頭皮のコリをチェックしてみよう!
頭皮のコリは自覚症状があまりなく、気がつきにくいのが特徴。
頭皮の健康状態を知るには、色や感触が目安になります。
頭皮の色を確認する
健康な頭皮は青白い色をしています。
赤や茶色い頭皮は、血行が悪くなっている可能性があるため要注意。栄養と酸素の供給が不十分になり、髪が育ちにくくなってしまいます。
頭皮全体を動かす
手を頭にあて指の腹で頭皮全体を前後に動かしてみましょう。軽く動くようであれば問題ありません。
もし硬くて動かうごかないようであれば、頭皮にコリが発生している状態だといえます。
ツボを押す
頭頂部にある百会(ひゃくえ)というツボを押してみましょう。両耳と鼻の延長線が交わる部分にあります。
百会を押すと気持ちがいい。触ったときに弾力性があって厚みを感じる場合は、頭皮が健康な状態です。
押したときに痛みを感じる、ガチガチに固い。
もしくは弾力がなくてぶよぶよしている状態は、リンパの流れや血流が悪くなっている証拠!
髪のためにもよくない状態なので、早めに対策したほうがよいでしょう。
頭皮のコリがおこる原因
頭皮のコリは生活習慣が原因で起こることが多いです。無意識にコリやすい状況をつくってしまっていることも……。
どんな習慣がコリの要因となるのかチェックしてみましょう!
長時間のデスクワーク
長時間同じ姿勢を続けることで首の筋肉が緊張。頭皮への血流が悪くなることでコリが発生します。
血行不良による頭皮のコリが頭痛を引き起こすことも。
後頭部を中心にと頭全体が締め付けられるような思い痛み・めまいなどの症状がある場合は、頭皮のコリからくる「緊張性頭痛」も疑われます。
緊張性頭痛はストレッチやマッサージなどで対策が可能です。
しかし、頭痛は頭皮のコリ以外にもさまざまな要因で発生します。
「片頭痛」だった場合、血管を拡張させる運動やマッサージなどは厳禁。
頭痛が治まらない、がまんできないほどひどいなどといった場合は、念のため専門医の診断を受けたほうがよいでしょう。
歯のくいしばり
パソコンや何かに集中したときに歯をくいしばる癖のあるひとも注意です。
側頭部にある「側頭筋」は顎と連動しています。無意識に奥歯をかみしめる癖が、頭皮のコリを引き起こす原因になることも。
肩こりや頭痛がある方は歯のかみ合わせにも注目してみてください。
普段から歯をかみしめないよう意識することで予防・改善が期待できます。
スマホ
スマホをみているとつい、うつむいた姿勢になりがち。
猫背の状態を長く続けることで肩の筋肉が固まり、肩・首・頭皮のコリが発生します。
さらに目の周りにある「眼輪筋」の疲労は、側頭部にある「前頭筋」にも影響を及ぼします。前頭筋が緊張すると肩や首も硬くなるため、頭皮のコリへとつながります。
頭皮のコリを予防・改善する方法
頭皮のコリ・血行不良による抜け毛は、セルフケアで予防・改善が可能です。ここからは、頭皮のコリの簡単な対処法を紹介します!
頭皮マッサージ
頭皮の血行を高めるために効果的なのが頭皮マッサージ。お金も手間もかからないので、ぜひお手入れに取り入れてみてください。
マッサージのやり方
1.頭皮マッサージの前に、首・肩をほぐす
頭皮をほぐしても首や肩が緊張した状態では効果も半減。
マッサージ前に指の腹をゆっくりすべらせ、筋肉をリラックスさせましょう。
2.指の腹を使い、頭皮全体をもみほぐす
前頭部・頭頂部・側頭部・後頭部を、円を描くようにやさしくほぐしましょう。各ブロックにわけて、順番に行うのがコツです。
3.百会(ひゃくえ)のツボを押す
頭頂部にある百会のツボ(目と鼻の延長線で交わるところ)を押します。
血流が高まることで、頭痛・肩こり・眼精疲労・自律神経を整える効果も期待できます。
マッサージのポイント
爪をたてると頭皮を傷つけてしまいます。必ず指の腹でマッサージするよう意識しましょう。
また、毛細血管は皮膚の表面から2~3㎜の場所にあります。あまり力を入れすぎると傷つけてしまう危険性があるので注意!
ツボ押しの際は息を止めず、リラックスした状態で行うのもポイントです。
>>女性の抜け毛・薄毛予防におすすめの頭皮マッサージグッズまとめ!
育毛剤を使用する
マッサージと合わせて育毛剤を使用するのも効果的。育毛剤には血行促進させる成分が入っています。
頭皮マッサージと一緒に使うことで、摩擦から頭皮を守る効果も。
保湿・抗菌・抗炎症成分も配合されているため、抜け毛の予防にもおすすめです。
おすすめの女性用育毛剤はどれ?
私が実際に試した5本の女性用育毛剤の特徴やおすすめポイント、使用感などをまとめた記事を書きましたので、女性用育毛剤を試してみたい方はまずこの記事をチェックしてください!
蒸しタオル
頭皮を蒸しタオルで包むことで、血行をよくすることができます。
濡らしたタオル手で触って心地いいと感じるくらいにレンジで温め、頭皮を包みます。そのまま10~15分程度置きましょう。
行うタイミングはシャンプー前後どちらでもOK。それぞれ違った効果が期待できます。
シャンプー前に行うことで毛穴が開き、汚れが落ちやすくなる効果が。
シャンプー後であればより血流を高める効果が期待できます。
ただし、蒸しタオルを使う際はやけどに注意!
入浴の時間がないときなどにも、ぜひ試してみてください。
ストレッチ
首や肩回りのストレッチも頭皮のコリ改善に有効です。
「首を左右に倒す・回転させる」「肩を回す・上下させる」などの動作を、ゆっくり行いましょう。
デスクワークや家事の合間に行うことで、リラックス・リフレッシュ効果も。
軽い運動
生活に適度な運動を取り入れるのも効果的。
ウォーキングや、ヨガ、ラジオ体操など簡単にできるものでOKです。ムリのない程度の運動を少しずつ取り入れて、習慣にしてしまいましょう。
とくにデスクワークや座りっぱなしの仕事をしているひとは、血行不良になりがち。
こまめに筋肉をほぐして頭皮のコリを予防しましょう!
頭皮のコリは普段の生活から予防・改善できる!
頭皮のコリは自分ではなかなか気がつきにくいもの。
しかし、悪化するとパサつきや抜け毛のもとになる場合もあるため、あなどれません。
普段から「コリを作らない生活」を心がけることが大切。頭皮のコリを感じたら、記事中で紹介したケア方法をぜひ試してみてくださいね。
頭皮マッサージやストレッチなどは、継続することで効果が発揮されます。
「シャンプー前のマッサージ」「作業の合間にストレッチを行う」など、習慣にすることが続けるコツ。
普段から“柔らかい頭皮”を意識し、抜け毛の予防をしましょう!