頭皮トラブルにはさまざまな種類があり、症状や原因なども異なります。
進行すると完治しにくくなったり、抜け毛や薄毛をまねいたりする可能性もあり、早急な対策が必要です。
今回は大量のフケを特徴とする「粃糠性(ひこうせい)脱毛症」について、具体的な症状と対策方法をご説明します。
粃糠性(ひこう性)脱毛症とは?
ひこう性脱毛症(粃糠性脱毛症)とは乾燥したフケが毛穴を塞ぎ、頭皮に炎症をおこしてしまう脱毛症です。
“ひこう性”って何だか効き慣れない言葉ですよね。粃糠(ひこう)とは「米ぬか」のことで、細かい米ぬか状のフケがでることから“粃糠性”と呼ばれています。シャンプーやブラッシングをしたときに大量のフケがでるのが特徴です。
季節の変わり目などにフケが発生することがありますが、ほとんどの場合が一時的なものなので問題ありません。
ひこう性脱毛症の場合は、自然に治るものではないですし、頭皮の菌が異常増殖してかゆみや炎症をおこしてしまいす。悪化すると抜け毛が増えて完治しづらくなる可能性もあるので、早めの対策が重要です。
ひこう性と似ている脂漏性(しろうせい)脱毛症
ひこう性脱毛症と同じ原理で発生する「脂漏性脱毛症」という脱毛症があります。
皮脂が過剰分泌し、こびりついたフケやホコリに細菌が繁殖し、頭皮が炎症をおこすことで抜け毛がおこります。フケ自体がべたべたとしているのが特徴です。
脂漏性脱毛症とひこう性脱毛症はどちらも発症の原理は同じで、ふたつの脱毛症が併せて発生するケースもあります。
病院ではどんな治療をするの?
皮膚科などで治療する場合は、皮脂量をコントロールするビタミン剤や、炎症を鎮静化させるステロイド剤、菌の発生を抑える抗菌真薬などが処方されます。
また、比較的にアレルギーを持っている人に症状がでやすいので、 からだの免疫作用が影響しているという考えもあり、生活習慣を見直して免疫力を高めことが有効だとされています。
ひこう性脱毛症がおきる原因
地肌も顔やからだの皮膚と構造は同じです。皮膚の水分量と皮脂の分泌量のバランスがとれていなければ、肌の生まれ変わりが上手くいかず頭皮環境が乱れてしまいます。
代謝が悪くなり溜まった古い角質、これが「フケ」です。このフケが毛穴を塞いでしまうことで、頭皮の常在する「マラセチア菌」が異常繁殖し炎症、抜け毛をおこします。
頭皮環境を乱す原因は不規則な生活習慣によるホルモンバランスや自律神経の乱れやストレス、過度のヘアカラーや間違った洗髪方法などがあります。それぞれの頭皮に与える影響をみていきましょう。
過度のストレス
自律神経はからだを活動モードにする「交感神経」、休息モードにする「副交感神経」が存在し、ふたつの神経が交互に働くことによってバランスを保っています。
過度のストレスで自律神経の働きが乱れると、イライラや倦怠感、便秘など、からだのあちこちに支障をきたし低温も低下します。
体温が低くなることで代謝が悪くなり、角質の生まれ変わりが上手くいかなくなってしまいます。
睡眠不足
睡眠中は成長ホルモンにより細胞の生成、修復がおこなわれる大切な時間です。
特に夜の10時~朝2時までの間は睡眠のゴールデンタイムと呼ばれており、この時間にいかに良質な睡眠をとるかが、美容と健康を維持するキーポイントになります。
睡眠不足や不規則な睡眠が続くと、頭皮や毛髪のダメージも十分に修復されません。
運動不足
食事から得た栄養は血液と一緒に毛根へと届けられます。
運動不足などで血行が悪くなると頭皮が栄養不足になり髪が育ちにくくなります。また、血行不良は新陳代謝の低下にもつながるため、古い角質が正常に剥がれ落ちず、フケの大量発生をまねきます。
間違ったヘアケア
フケがたくさんでているとつい何度も洗髪をしたくなりますが、実は洗いすぎは皮脂をとりすぎて乾燥を進行させてしまい逆効果です。
また、刺激の強いシャンプーで洗うと、弱った頭皮に余計なダメージを与えてしまい、炎症を悪化させてしまう恐れがあります。
育毛の為に、正しいヘアケアを学び、実践する事がとても大切です。
>>【女性の頭皮ケア&ヘアケア総まとめ】薄毛・抜け毛の悩みに徹底アプローチ!
悪化した頭皮環境を整えよう!
ひこう性脱毛症を改善へと導くためには、頭皮環境を整えてフケが発生しにくい状況をつくることが大切です。まずは適度な運動やゆったりとした入浴で血行を高め、頭皮に十分な栄養を与えてあげましょう。
朝ヨガやウォーキングは自律神経のバランスを整え、良質な睡眠をとりやすくしてくれます。規則正しい生活習慣によりしっかり休息がとれると、ストレスもぐっと軽減されますよ。
ひこう性脱毛症は免疫作用と関係があるとも考えられていますが、ライフスタイルを正し、自律神経を整えることで免疫のアップにもなります。
シャンプーは抗菌、抗炎症作用のあるものを選ぶのがおすすめ。決して爪をたてず、地肌をやさしくマッサージするように洗髪しましょう。
頭皮の乾燥がひどい場合は、洗髪を一日おきにするなどして皮脂をとりすぎないように注意しましょう。
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頭皮環境を良好にする栄養素
ひこう性脱毛症などで頭皮の皮脂バランスが崩れてしまっている場合は、脂肪分を多く含む肉類やスナック菓子はなるべく避けましょう。
積極的に摂りたいのはレバーや乳製品などのビタミンB群を多く含む食材!ビタミンBが頭皮の血行を高め、栄養が行き渡りやすくしてくれます。
頭皮の代謝を促進し保湿効果を高めてくれるビタミンAや、コラーゲンの生成を助けるビタミンCも欠かせない栄養素です。
その他、食物繊維も毒素の排出を促し、代謝をアップさせてくれるのでこまめに摂りましょう。ただ、どれかひとつの栄養素を集中的にとると栄養に偏りがでてしまいますので、どの栄養素もバランスのよく摂取することが大切です。
>>女性の育毛に効果的な栄養とは?髪に良い成分とおすすめ食材を解説!
ひこう性脱毛症におすすめの育毛成分
頭皮環境を良好にするには、育毛剤の使用が非常に有効です。ひこう性脱毛症の場合は抗菌、抗炎症作用、保湿効果のある成分が適しています。
ヒオウギエキス
アヤメ科の植物であるヒオウギから抽出したエキス。保湿効果が高く、イソフラボン誘導体を含んでいるので加齢や生活習慣により減少した女性ホルモンのサポートに効果的です。
グリチルリチン酸ジカリウム
甘草という植物から抽出した成分で、雑菌の繁殖を抑える作用があります。安全性も高いためニキビやアトピー性皮膚炎の薬などにも用いられます。
頭皮環境を良好にする成分として、薬用シャンプーや育毛剤などに配合されます。
センブリエキス
センブリという植物から抽出されたエキスです。血行促進があり、頭皮への栄養供給をスムーズにしてくれます。その他、新陳代謝の促進や抗炎症作用、保湿効果もあり、多くの育毛剤に配合されています。
他にも、頭皮や髪の健康を保つ、育毛に効果的な成分や食材については下記の記事で詳しくご紹介していますので是非参考にしてみてください。
>>女性の育毛に効果的な栄養とは?髪に良い成分とおすすめ食材を解説!
上記3つの成分が含まれた育毛剤を使おう
炎症をともなう「ひこう性脱毛症」には刺激の少ない育毛剤を選びましょう。
男性用の育毛剤に含まれるミノキシジルなどの成分は効果が高い反面、弱った頭皮には刺激が強く、副作用などのリスクも高まります。
抜け毛やフケなどのトラブルや、肌が過敏になっているときは、からだにやさしい女性用育毛剤がおすすめです。
【年代別】おすすめの女性専用育毛剤はコレ!
これらの頭皮ケア成分が含まれた育毛剤を、生活習慣の改善と共に日ごろから使う事で、内面と外面からダブルで育毛ケアができておすすめです。
特に、ベルタヘアローションとミューノアージュという女性専用の育毛剤がとてもおすすめです。私も産後の抜け毛が気になり始めてから使い始めました。
20代・30代の女性はベルタヘアローション!
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>>20代・30代の女性にベルタヘアローションを一番おすすめする5つの理由
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特に頭皮が敏感な方にはミューノアージュがおススメです!
>>40代以上の女性にミューノアージュ育毛剤をおすすめする3つの理由
まとめ
ひこう性脱毛症は、複合的アプローチで改善する!
頭皮環境の悪化が主な原因であるひこう性脱毛症は、どれかひとつの治療法に集中するのではなく、複合的にケアすることが大切です。ライフスタイルの見直しで自律神経を整え、免疫力もアップさせましょう!
食事や睡眠、洗髪方法、育毛剤の使用などの内外からのアプローチは、髪が育ちやすい環境をつくり、トラブルの予防にもなります。
ただ、症状がひどいときは無理をせず、病院での診察を受けることも大切です。皮膚科や薄毛の専門病院で診察してもらいましょう。
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