皮脂の分泌量が多い頭皮は角栓(コメド)が溜まりやすい場所です。
そのまま放置したり無理やり角栓をとったりしようとすると、頭皮環境悪化の原因になってしまいます。
また、角栓は抜け毛や薄毛の元に引き起こす元になるため適切な対策が必要です。
今回は、角栓(コメド)が溜まりやくなってしまう原因と解消法を紹介します!
頭皮にできる角栓(コメド)とは
「角栓」とは余分な皮脂と古い角質が混ざったもののこと。
頭皮を爪で掻いたときについてくる白い粒状のものが角栓です。コメドや面皰(めんぽう)ともよばれることもあります。
コメドとは英語でニキビを意味する言葉ですが、日本では一般的に角栓という意味で使われています。
頭皮は皮脂腺が多く存在し、皮脂や汗が多い場所。さらに毛穴も多いため角栓が溜まりやすくなっています。
溜まりすぎた角栓は毛根を圧迫し、発毛を阻害してしまいます。
頭皮は肌荒れを自覚しにくい場所でもあり、悪化させやすいのが特徴です。
抜け毛や薄毛を悪化させないためにも早めに対策しましょう!
角栓(コメド)はさまざまな頭皮トラブルを引き起こす
頭皮にできた角栓は臭・かゆみ・フケ・炎症などの原因になることがあります。
それぞれの症状や特徴をみていきましょう。
臭い
余分にたまった皮脂が酸化すると独特の臭いを発するようになります。チーズのような発酵した臭いがします。
ニキビ
肌には常在菌とよばれる細菌が住んでいます。
常在菌は善玉菌と悪玉菌に分けられ、細菌バランスが適切であれば肌を病原菌から守るなどよい働きをします。
しかし、皮脂の過剰分泌などで細菌バランスが崩れてしまうと、増えすぎた常在菌がさまざまなトラブルの原因になってしまいます。
常在菌のひとつであるアクネ菌は皮脂を好む性質があり、角栓が詰まると皮脂を餌に異常繁殖します。増えすぎたアクネ菌は皮膚を刺激し頭皮にニキビをつくります。
頭皮のニキビは、抜け毛・薄毛の原因になってしまうので注意が必要です。
>>頭皮ニキビで抜け毛が増えるって本当?ニキビと薄毛の関連性を徹底解説!
かゆみ
強いシャンプー剤や誤った洗髪方法で皮脂をとりすぎると、頭皮が乾燥し、肌のバリア機能が低下してしまいます。
少しの刺激にも敏感に反応するようになるため頭皮がかゆくなります。
また、洗髪不足により毛穴付近に皮脂が溜まり、細菌が繁殖することでもかゆみが発生します。
頭皮環境が悪化しフケがでている場合、フケ自体が頭皮を刺激することになるのでフケとかゆみはセットになっている場合が多いです。
フケ
頭皮にいる常在菌のひとつにマラセチア菌があります。
マラセチア菌は、頭皮の皮脂や汗を餌とする細菌で普段は雑菌や細菌の侵入を防いで頭皮の健康を守ってくれています。
しかし、皮脂が過剰に増え常在菌のバランスが崩れると頭皮環境悪化の原因になってしまいます。
マラセチア菌が増えすぎるとターンオーバーが崩れフケが増えます。
角栓が溜まっている状態の頭皮は脂性フケが多くでる体質になり、ほこりや汚れを吸着し、古い角質と混ざり合ってベトベトしたフケがでます。
もともと脂性肌タイプのひとも、頭皮に皮脂や汗が人より多く発生するため、脂と混ざった脂性フケが出やすいのが特徴です。
角栓(コメド)は皮膚炎の要因にもなる
皮脂の過剰分泌によるマラセチア菌の異常繁殖が原因で「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」を引き起こす場合もあります。
脂漏性皮膚炎は強いかゆみと、湿った大きなフケをともなうのが特徴。
フケの色は白もしくはやや黄色がかった白で、ベタベタしているので頭皮や頭髪にはりつきます。
脂漏性皮膚炎は一度発症すると完治が難しいため、大量のフケやかゆみを感じたらすぐに皮膚科を受診しましょう。
角栓(コメド)ができる原因
頭皮の角栓は皮脂が過剰分泌し毛穴にたまることで起こります。
ほどよい皮脂は頭皮に潤いをもたらし刺激から保護しますが、過剰に分泌すると毛穴にたまりニキビや角栓の原因に。
皮脂の過剰分泌の原因は、シャンプーによる皮脂のとりすぎや不規則な食生活などさまざまです。
たとえば洗髪が行き届いていなかったり、すすぎが不十分だったりすると毛穴に皮脂や汚れが溜まります。
強いシャンプー剤や洗髪のし過ぎで乾燥し皮脂が過剰に分泌することも。
そして関係ないように思えますが、じつは生活習慣も重要です。
とくに気をつけたいのが食べ過ぎや飲みすぎ。ナッツ類や脂質、糖質が多い食事は皮脂の分泌が多くします。
甘い菓子類やファーストフードは控えめにしたほうがいいでしょう。
角栓(コメド)ができないようにすることが大切!
角栓をムリやりとってしまうと爪で皮膚を傷つけてしまいます。かえって頭皮環境を悪化させてしまうのでやめましょう!
溜まった角栓をとるには洗髪方法やシャンプー剤の工夫が効果的。
さらに角栓の予防のためには、角栓が溜まりにくい環境をつくることが必要です。
食生活の改善や日常のケアで健やかな頭皮環境を保ちましょう。
脂が溜まりやすかったり汗をかきやすかったりする脂性肌タイプのひとも、手入れを続けることで肌質の改善が可能です。
ここからは、普段の生活で気を付けたい6つのポイントを紹介します!
1.肌や環境にあったシャンプーを使う
頭皮の肌質にあったシャンプーを選びましょう。
脂性肌タイプのひとはさっぱり系を、乾燥肌タイプのひとは保湿力の高いシャンプーが適しています。
ただし、女性の肌はデリケートなため洗浄力の強すぎるシャンプー剤はNG。
皮脂をとりすぎてかえって頭皮環境を悪化させてしまう可能性があります。
シャンプーは汚れを落としつつ適度な油分を残してくれるもの、洗浄力の強い過ぎないものを選ぶのがコツ。
人気のアミノ酸シャンプーやスカルプシャンプーがおすすめです。
とくにアミノ酸シャンプーは洗浄力が強すぎず保湿力も高いのがメリットです。
保湿をしっかり行うことで皮脂の過剰分泌を防いでくれるため、角質(コメド)予防にぴったりです。
頭皮に優しい女性用の育毛シャンプーについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
2.正しい洗髪を身につける
洗髪前はいきなりシャンプー剤をつけるのではなく、まずはお湯で流し頭皮を温めて角栓をとれやすくするのがポイント。
髪をしっかり濡らしたら、シャンプーを手のひらで泡立てて髪に乗せましょう。
指の腹を使い、髪をかきあげるようなイメージでやさしく洗います。
シャンプー剤が残っていると頭皮の乾燥のもとになるので、すすぎは時間をかけて丁寧に!
>>女性の理想的な洗髪頻度を教えて!抜け毛を防ぐシャンプーのポイント
3.育毛剤を使用する
保湿・抗炎症・抗菌作用のある成分が配合された育毛剤は角栓(コメド)の予防・改善にもおすすめです。
ほぼ毎日使用する育毛剤は肌へのやさしさが重要!
育毛剤を選ぶときは肌へ刺激の少ない成分でつくられていること、無添加であることに重点を置いて選びましょう。
下記の記事で、私が実際に試してみた女性専用の育毛剤をまとめましたので、是非参考にしてみてください。
>>女性用育毛剤おすすめランキング!~私が試した5本をバッサリ評価~
4.頭皮マッサージをする
頭皮環境の改善には、頭皮の血行を高めることが効果的です。
洗髪前や就寝前に頭皮マッサージは、頭皮の血行を促し髪への栄養を届けやすくしてくれます。
指の腹をつかい、頭皮全体をやさしくもみほぐせばOK!
肌が乾いた状態だと頭皮や髪を傷つけてしまうので、必ず育毛剤など保湿剤を塗布してから行いましょう。
>>女性の抜け毛・薄毛予防におすすめの頭皮マッサージグッズまとめ!
5.皮脂の分泌を抑える食事
健康で丈夫な髪を育てるため皮脂の分泌を抑え、髪によい食事を意識しましょう。
具体的には髪の原料となるタンパク質を中心に。脂質を抑えるビタミンB2・B6・抗炎症作用のあるビタミンCを積極的に摂取しましょう。
>>女性の育毛に効果的な栄養とは?髪に良い成分とおすすめ食材を解説!
6.自律神経を整える生活習慣
自立神経には交感神経と副交感神経があり、交互に働くことで健康を保っています。
精神的ストレスがかかると交感神経が優位な状態になります。
その結果、男性ホルモン(テストステロン)や副腎皮質ホルモン(アドレナリン)などが分泌され、それにより皮脂の分泌も促されます。
また、睡眠不足になると交感神経が優位な状態が続くため自律神経のバランスも悪くなります。
髪の成長を助ける成長ホルモンの作用も受けにくくなるため睡眠不足には注意!
成長ホルモンの分泌が多い午後10~午前2時には就寝するよう目指しましょう。
まとめ
角栓(コメド)がたまらない頭皮環境を目指そう!
頭皮の角栓(コメド)は、かゆみや臭いフケニキビなどの頭皮トラブルをまねきます。
毛穴を塞いで髪の成長を妨げるため、抜け毛・薄毛予防のためにも早めの対策を心がけましょう。
角栓ができにくい頭皮環境をつくるためには、日ごろから正しい生活習慣や食事を意識すること。
アミノ酸シャンプーや育毛剤の使用など外側からのケアもプラスして、頭皮環境の改善を目指しましょう!