加齢とともに気になり始める「抜け毛」や「薄毛」
美しい髪は女性にとって永遠のテーマですから、いつまでも若々しく保ちたいですよね。近年は薄毛治療にはげむひとも増えてきているようです。
そんななか、注目を集めているのが髪の成長に深く関わる「17型コラーゲン」が「抜け毛」や「白髪」を食い止める作用があると話題になっています。
少し前にテレビでも取り上げられたので、気になっているというひともいるのでは?
今回は、そんな気になる「17型コラーゲン」の「効果・摂取」について解説します!
17型コラーゲンとは?
17型コラーゲンはタンパク質の一種です。
頭皮にある「毛包幹細胞」を保護し、髪の毛の成長や色素を維持する働きがあります。
17型コラーゲンの不足で「白髪」や「抜け毛」が増えることが「東京医科歯科大学」西村栄美教授らの研究で明らかにされています。
毛包幹細胞とは
わたしたちの身体はさまざまな細胞からつくられています。
たとえば髪や血液や臓器など、身体のあちこちに散らばって細胞の修復・生成します。
そしてそれらの細胞のもととなるのが「幹細胞」です。
「毛包幹細胞」は皮膚の中にあるバジル領域という場所に存在し、毛のもととなる細胞をつくりだしています。
ふつうのコラーゲンと17型コラーゲンの違い
コラーゲンは皮膚だけでなく髪・骨・筋肉・血管などを合成する大切な成分。
人間の体の20%はタンパク質でできており、そのうちの20%を占めるのがコラーゲンです。そしてそのなかの40%のコラーゲンが皮膚に存在し肌のハリや弾力を保っています。
人体にあるコラーゲンはわかっているだけで28種類。
Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型と分けられ、17型コラーゲンはxvii型と表記されています。
BP-180とよばれることも。
それぞれに異なる役割をもっている
通常のコラーゲン(17型コラーゲン以外)は、皮膚の形をつくる・軟骨のもとなりクッションの役割を果たすなどの働きをします。
一方、17型コラーゲンは肝細胞を「基底膜」という場所につなぎとめるのが役目です。
基底膜とは表皮と真皮の間にある薄い膜のこと。
17型コラーゲンが真皮と基底膜をつなぎとめ、真皮から表皮への栄養の受け渡しをすることで表皮細胞の働きがスムーズに。
ターンオーバーを正常に健やかな肌や頭皮づくりに役立ちます。
17型コラーゲンが髪に与える効果
髪は毛根にある「毛母細胞」が「毛乳頭」から栄養を受け取り、分裂することでつくられます。
そしてその、供給システムを維持するのが「毛包幹細胞」です。
17型コラーゲンの役割は毛包幹細胞を保護し、髪の成長をサポートすること!
17型コラーゲンが不足し「毛包幹細胞」や「DNA」が損傷を受けると、幹細胞としての機能を失い、毛のもとを作り出せなくなってしまいます。
細胞は加齢や病気、活性酸素により頻繁に傷つけられます。
そのため、健康な髪の維持には、体内の17型コラーゲンをいかに保つかがキーポイントとなるのです。
体内へ17型コラーゲンを摂取するのは難しい……。
体内のコラーゲンは加齢とともに低下します。
「じゃあ、食品やサプリメントから17型コラーゲンを摂取しよう!」と考えるひとも多いと思います。
しかし残念なことにコラーゲンは分子量が大きく、食品からとったとしても体内でアミノ酸に分解されてしまうのです。
さらに17型コラーゲンは人工的に合成するのが難しいという性質があり、サプリメントでの摂取も困難。
色々調べましたが、17型コラーゲンを配合したサプリメントは現時点で発見することができませんでした。
コラーゲンを低分子化させた「コラーゲンペプチド」もありますが、コラーゲンそのものとは違います。コラーゲンペプチドは簡単にいえばコラーゲンの材料。
体内に摂取するとコラーゲンの生成に関わる繊維芽細胞などを活性化させ、コラーゲンをつくるサポートするものです。
しかも摂取したからといって、必ずコラーゲンが生成されるわけではありません。
このような理由で、17型コラーゲンを体内で増やすのは難しいとされています。
ビタミンCを摂取し、コラーゲン生成を助ける!
では有効な手立てはないのか……というと、そうではありません。
コラーゲンはビタミンCやアミノ酸をもとに生成されるもの。
ということは、ビタミンCやアミノ酸が豊富な食品やサプリメントを摂取することが、17型コラーゲンの生成のサポートにつながるはず。
コラーゲンを増やすことはできませんが“減らさない”ことは可能なのです!
ビタミンCを豊富に含む食品と摂取目安量
ビタミンCを多く含む食品はみかん・いちごなどの果物、ブロッコリー・ホウレンソウなどの野菜・イモ類や緑茶などです。
食品からすべてをとろうとするとかなり大変なので、足りないところはサプリメントから補うといいでしょう。
ビタミンCの一日の必要摂取量は100㎎程度。
しかし摂取量の目安は、年齢やからだの状況・環境によっても左右されるので注意。
たとえば授乳中の場合は+20グラム程度。
喫煙者の場合は+35グラム程度の摂取が推奨されています。
生活習慣の見直しも大切!
せっかくビタミンCなどの栄養素をとっても、身体が不健康では意味がありません。
コラーゲンは骨・血管・筋肉をつくり・ケガや疾患を治癒するためにも使われるからです。ストレスを受けたときや、喫煙時にもビタミンCが消費されます。
ビタミンCをコラーゲン生成のために使うためには、食事や睡眠などの「生活習慣の見直し」や「ストレスをためこまない生活」を意識することが大切です。
女性の薄毛の原因はさまざま
また女性の薄毛の原因は、加齢だけにとどまりません。
出産やホルモンバランスの崩れ、生活習慣による頭皮環境の荒れなどさまざま。
多様な薄毛の症状・原因に対応するには、育毛剤による頭皮環境のケアがおすすめです。
デリケートな女性の肌に合わせて開発された女性用育毛剤なら、頭皮に刺激を与えることなく育毛が可能。
髪の土台となる頭皮を整え、髪が生えやすい状況をつくりだすことができます。
>>【総まとめ】生活習慣による女性の薄毛!7つの原因と対処法
まとめ
17型コラーゲンをキープして、髪の成長を助けよう!
17型コラーゲンについては、今はまだ“減らさない”ことを目的とした研究が主流。
研究はまだまだはじまったばかりなので、今後の研究に期待したいですね。
現時点でできるのは「生活習慣の見直し」「ビタミンCの摂取」でコラーゲンを減らさないように保つこと。「女性育毛剤で髪の育ちやすい環境を目指す」ことです。
健康な髪づくりは健康な身体・若々しさのもとにもつながります。
サプリメントなど上手に取り入れ、できることからはじめましょう!